横浜市立みなと赤十字病院 (2022年11月)

認定看護師の紹介

専門領域 認定看護師 活動紹介
がん化学療法看護認定看護師 花井いづみ 私は現在外来に所属し、主に化学療法センターにおいて患者と家族の不安の軽減、治療と生活の両立に向けて多職種と連携し活動しています。がん化学療法は、新薬の開発に伴い支持療法も含めて進歩が著しいです。薬剤の特性を正しく理解し、安全・確実な投与管理と有害事象マネジメントやセルフケア支援に加え、患者ごとの治療目的や心理社会的背景、QOLの視点も考慮し、納得・理解して治療に臨むことができるよう意思決定支援したいと考えています。
また、部署での勉強会の開催やがん化学療法看護に関するコンサルテーションの対応を通して、看護の質向上に努めていきたいと考えています。
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師 河野 聡
脳卒中を発症すると生命の危機に陥るだけでなく、麻痺や高次脳機能障害などの後遺症が残存する可能性もあります。脳卒中リハビリテーション看護認定看護師の役割として、急性期に重篤化を回避するためのモニタリングとケアの実践、急性期からの適切なリハビリテーションの実践などがあります。現在私は脳神経外科・神経内科の混合病棟に勤務しています。病棟での勉強会の開催や、他部署からの相談への対応などを行い、脳卒中に対する知識と看護の質の向上に努めています。
脳卒中を発症すると、患者とその家族は今後の生活に対する不安を抱きます。患者・家族の想いに寄り添い、その人らしさを失わず生活の再構築ができるように多職種と協働しながら関わっていきたいと思います。また、脳卒中は発症後少しでも早く病院に来ることや、発症予防・再発予防のために生活習慣の中で気を付けることも多いです。入院患者だけではなく、地域住民への啓蒙活動なども今後実践していきたいと考えています。
がん放射線療法看護認定看護師 吉田 信子
放射線療法は、根治を目指すための治療だけでなく、痛みなどの苦痛を和らげるための緩和的治療も行っており、ステージ、年齢問わずあらゆるがん患者さんに対応した治療法です。患者さんが不安なく安全な治療を受けられるよう、放射線治療室において、病棟・外来看護師との連携を図りながら、セルフケア支援、有害事象ケアを中心とした治療完遂のための支援を行っています。また、部署や病棟での勉強会の開催、治療に関するケア方法、放射線被ばく、防護に関するコンサルテーションも行っています。
治療期間、患者さんと毎日接する中で患者さんは様々悩みや思いをもって治療室に来られていることを実感しています。一人一人の患者さんの思いに寄り添い、一緒に考えていけるよう、認定看護師としてお手伝いができたらと考えています。
緩和ケア認定看護師 佐藤 利枝
以前は「緩和ケア」と聞くと、診断されて治療を開始してから関わるもの。と考えられていましたが、現在は積極的治療と並行して緩和ケアが意識されるようになり、疾患や進行の状態・治療内容に関係なく、辛さがある時に緩和ケアの介入を開始するというように変わってきています。
今年、外来から病棟へ異動となり、より身近に患者さんやご家族の苦痛症状や想いを聴くことができ、早期から介入できるように努めています。多職種との情報共有を行いながら連携を図り、その人らしさを大切にし、生き抜くことができるようサポートをしていきたいと思っています。
感染管理認定看護師 君 めぐみ
        
‘防げる院内感染を防止する’をモットーに日々活動しています。患者さん及び職員が感染源とならないように現場での感染対策を支援していきたいと思っています。
現場での一人ひとりの職員の取り組みが感染対策を支えてくれているので、職員と協力しながら取り組んでいます。
また、今回のCOVID-19の流行では改めて標準予防策の大切さを実感しました。手指衛生が患者さん、病院職員の命を守るという原点に戻って活動していきます。
大原 みお
「すべての人を感染から守ります。」
感染管理認定看護師の役割は、患者とその家族、病院内で働くすべての職員、地域の皆様を感染から守ることです。2019年に感染管理認定看護師の資格取得後、感染対策チーム(ICT)・感染リンクナースと連携し、各部署のラウンドや職員教育など組織横断的な活動を行なっています。現場とのコミュニケーションを大事にし、現場に合わせた感染対策を一緒に考えることを心掛けています。そして、院内で働くすべての職員が正しい知識と技術で、感染対策を実践できることを目指していきます。
皮膚・排泄ケア認定看護師 江頭 尚美
皮膚・排泄ケア認定看護師は、創傷・オストミー・失禁ケアが必要な患者を対象に専門的な知識と技術を生かし、ケアの提供をしています。創傷関連では、医師・薬剤師・理学療法士・栄養士・リンクナースを中心に毎週木曜日に褥瘡回診と褥瘡ハイリスクカンファレンスを行っており、直接、ベッドサイドへ行き、治療やケアの提案を行うことで個別性を考えたケアの提供ができています。ストーマ関連では、安心した生活が送れるように入院前から退院後まで、継続した関わりができるように毎週火曜日と第1・3金曜日にストーマ外来を行っています。また、トラブルを抱え生活している患者のご自宅に直接、訪問看護師に同行しストーマケアの提案をすることも始めています。
昨年度、特定行為研修を取得し重度の褥瘡の定期的なデブリードマンや創部閉鎖を行うための局所陰圧閉鎖療法など、今までの認定看護師としての知識と技術を生かしながら活動範囲を広げています。
集中ケア認定看護師 植田 幸子

石鉢 一美

佐藤 里美
ICUや救急領域だけではなく、入院されている全ての患者さんを対象とし、クリティカルな状態にある患者さんの二次障害の予防や、早期離床、社会復帰を目標にしています。その中で看護師全員が根拠に基づいた看護実践ができるよう、コンサルテーションにも当日中に対応し支援しています。また、キャリアラダーⅠ~Ⅲの研修も対応しており、グループワークや演習などを用いて、気付きからの学びを大切にしています。
院内活動では他にも、呼吸ケアサポートチーム(RST)や院内救急サポートチーム(MEST)の一員として活動し、院外活動では講師や執筆、学会参加など多くの機会を利用して、自己研鑽と看護の質向上に向けて活動していきたいと考えています。
救急看護認定看護師 大松 真愛 私の所属している部署は、緊急入院となった患者さんへの全身管理・看護ケアを行う救急病棟と、救急車で搬送されてきた患者さんの初期対応を行う救急外来が一つの部署になっています。突然の怪我や病の発症で超急性期にある患者様やそのご家族に対し、身体的・精神的苦痛に寄り添った看護実践が行えるよう努めています。私自身が行っている活動としては、救急病棟・救急外来の看護の質がより向上していけるよう、ニーズや依頼に合わせた勉強会の開催などを行っています。今後は自部署のみならず、院内全体の看護師・多職種からの依頼に応じた勉強会の開催や相談事への対応を行い、救急領域における看護の質向上へ貢献していきたいと考えています。
認知症看護認定看護師 上野 優美
私は、現在、入退院支援センターと認知症疾患医療センターの管理者をしながら、認知症看護認定看護師の活動をしています。これまで自立して生活されていた高齢者の方であっても、病気や入院を契機にせん妄の発症や、もともとの認知機能がさらに低下してしまうことは少なくありません。私は、これまで院内研修やラウンド等を通して、認知症ケアの充実を図ってきましたが、昨年発足した「せん妄・認知症ケアリンクナース会」のメンバーの活躍もあり、部署のせん妄や認知症の方への理解とケアが充実してきたことを感じています。やはり、患者の一番そばにいる看護師自身が、そのケアの必要性を理解し部署で推進していくことが、質の向上への一番の早道であることを実感します。今後も、リンクナースや認知症ケアチームが協働し、認知症ケアの質の向上に努めていきたいと思います。
糖尿病看護認定看護師 畑﨑 智子
糖尿病は食事・運動など日常生活が大きく影響する疾患です。しかも、患者さんは長い人生を糖尿病と付き合っていかなければなりません。そのために、いくら治療のためとはいえ、糖尿病中心の生活に自分の生活を完全に変えるのは辛いことだと思いませんか。私は患者さんが自分の生活の糸に糖尿病の糸を加え「編み直し」ができるよう、パートナーとなって支援することを心掛けて活動しています。
現在は外来に勤務しています。透析予防外来・フットケア外来、自己血糖測定・インスリン療法の導入時の指導など通院する患者さんの支援を行っています。また、糖尿病サポートチームの一員として外来糖尿病講習会、院内スタッフ向け勉強会も行っています。
摂食・嚥下障害看護認定看護師 矢澤 翠
私は現在、呼吸器外科、呼吸器内科、耳鼻科の混合病棟で勤務しています。病棟で日々の実践とともに病棟スタッフへの指導また、新人研修、実践者ラダーⅢ研修でも口腔ケア、食事介助についての研修を行い、スタッフの知識や技術の向上を目指しています。
摂食嚥下障害のある患者さんが今後も増加していくと予想されますが、多職種と連携し少しでも多くの患者さんの「食べる」楽しみを支援していきたいと思います。また今後もより質の高い看護が提供できるよう、自己研鑽に励みたいと思います。
 大坪 千智
「食べる」ことは人の楽しみの一つです。私は、摂食・嚥下障害看護認定看護師として患者さんの「食べたい」という思いに寄り添って看護をしていきたいと考えています。
現在の活動は、口腔ケア・嚥下サポートチームとして多職種での回診やカンファレンスを行うとともに、日々の実践やスタッフ指導を行っています。また「口腔ケア・食事介助」に関する研修を、実践者ラダーレベルⅢを目指すものや新卒者・看護助手対象に行っており、明日の実践に使える内容を習得してもらうべく日々模索しています。
高齢化社会となり、摂食嚥下障害のある患者さんが増えている現在、患者さんに食べる楽しみをもう一度味わってもらえるように支援していくことが私の役目です。そのために多職種と連携しながら一歩一歩進んでいきたいと思います。
手術看護認定看護師 鎌田 朋佳 手術を受けるという事は、患者さんにとって人生の一大イベントです。患者さんが安全・安楽に手術を受けられるよう、手術侵襲の低減と回復促進を目指して看護を提供していきたいと思っています。近年では超高齢社会と言われており、ご高齢の方が手術を受けられる事が多くなりました。重症で複雑な病態を持つ患者さんも多く、安全な手術のためには他職種との協働が重要となります。手術が安全かつ確実に遂行されるために、手術チームで患者さんに関わり質の高い医療を提供出来るよう、連携を図っていきたいと思います。
最近は、ロボット支援下手術や内視鏡手術・低侵襲手術がとても多くなりました。それに伴い、難易度も高度で複雑な手術が多くなりました。周術期にある患者さんを看護する看護師達が、術前・術中・術後の様々な場面で、質の高い看護を提供できるよう、最新の知識・技術を還元しサポートしていきたいと考えています。
乳がん看護認定看護師 古田 奈穂 診断期から終末期まで、寄り添える支援を
乳がんと診断される方は年間9万人を超えます。他のがん種よりも若年で発症することが多く、社会的な役割を多く持つ女性が治療と生活を両立していく必要性が出てきます。
また、治療は乳がんの種類に合わせて様々な方法を組み合わせて計画されます。患者さんご自身が、治療方法を選択する場面も多々あり、看護師には意思決定支援が求められます。さらに、乳がんは長期生存率が高い一方で、乳がんサバイバーの方が、他の疾患に罹患する場合もあります。認定看護師として、診断期から、回復期、終末期まで長期にわたり患者さんの不安に寄り添い、治療の支えとなれるように活動していきたいと考えています。
クリティカルケア認定看護師 佐藤 絵美 「ICU」と聞くと、生命の危機的状況にある患者さんが多く、とても緊張感のある殺伐とした雰囲気なんだろうと思う方が多いと思います。入院している患者さんは、精神的にも身体的にもシビアな状況であることは確かですが、だからこそ、私たちの関わりや、声かけがすぐに患者さんの身体や心に変化として現れます。患者さんの身体の変化をタイムリーにアセスメントし、生体反応について予測し、状態が悪化しないよう予防したり、悪くなっても最小限に抑えようと日々看護を行っています。一人の患者さんをチームで支え、心配なことや不安に思うことはチームで共有し、解決できるよう働きかけます。ICU・HCUの看護の楽しさを、病棟のスタッフが感じられるように関わっています。
またキャリアラダーⅠ~Ⅲの研修にも携わり、一般病棟看護師へクリティカルな状態にある患者さんのアセスメント・看護について考えられるようお手伝いをしています。院内活動では、呼吸ケアサポートチーム、院内救急サポートチームの一員として活動し、病院全体のボトムアップに貢献したいと考えています。これらの活動から得られる自己の学びも多く、自己研鑽の姿勢を忘れずに過ごしていきたいです。

専門看護師の紹介

専門領域 専門看護師 活動紹介
がん専門看護師 星野圭太
私は、がん患者さんやそのご家族、現場で日々看護ケアを提供する看護職をエンパワーできるよう、緩和ケアチーム専従として活動をしています。がんとの共生が可能な時代だからこそ、より質の高いがん医療・看護の提供を目指し、患者さんとご家族が安心して生活できるよう貢献したいと思います。
急性・重症患者看護専門看護師 小松 あかね 急性・重症患者看護専門看護師は、緊急度や重症度の高い患者さんに対して集中的な看護を提供し、患者さんとご家族の支援、医療スタッフ間の調整などを行い、最善の医療が提供されるよう支援する役割を担っています。現在ICU・HCUに所属しており、突然の病気の発症や手術などの侵襲的治療を受ける患者さんやご家族に対して、苦痛緩和を図り早期回復に向けた支援を行っています。また患者さんやご家族に必要なケアが円滑に行われるよう多職種との協働を通して調整や、権利擁護のための倫理調整を行っています。今後はケア開発を行うため実践の場での研究活動や、相談や教育を通して、より質の高いクリティカルケアを患者さんやご家族に提供できるよう努めてまいりたいと思います。

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