ローリスクケアは助産師が行います!
当院では、女性の産む力と育てる力を引き出し、妊娠・分娩・産褥期の女性(母子)とその家族を支援しています。中でも、正常な経過をたどる妊産褥婦に対しては、妊娠期から分娩、産褥期まで助産師が一貫してケアを行います。助産師外来では妊娠・産褥期の健診を行い、分娩時には助産師のみで分娩介助を行い、乳房ケア外来では母乳育児支援を行っています。
助産師としての専門性を発揮し、患者さんにとって安心できるケアが提供できるよう、スタッフ主催の勉強会を開催し知識・技術の研鑽をしています。フリースタイル分娩の勉強会では、分娩介助技術だけでなく、どのような声掛け、環境作りをすると産婦さんとご家族が安心して過ごせるのか、ロールプレイを行いみんなで考える内容となっています。実技演習では小グループにわかれ、陣痛の強さや産婦の体位、児の回旋に合わせて力の入れ具合、細やかな手の置き方の工夫など先輩のコツを後輩に伝えています。また、当院で助産実習をしている助産学生さんも一緒に参加しています。
新人研修の中のフィジカルアセスメント研修では、母乳育児の基本的知識・技術だけでなく、どのような伝え方をすれば母親に自信をもって授乳や育児に取り組んでもらえるかを考える内容としています。ロールプレイではコミュニケーション技術も含めて母乳育児支援の方法について学びます。
当院では、女性と子どもとそしてその周囲の人と環境に優しい病院を目指し、助産師の力を最大限に発揮したケアを行っています。
【フリースタイル分娩の勉強会の様子】たたみ分娩の一場面。陣痛の合い間に夫と産婦が一緒にうとうとしています。産院で出産しますが、まるで自宅にいるような環境、家族の雰囲気を大切にする関わりをしたいね、と話し合いました。 |
【フィジカルアセスメント研修の様子】看護スタッフ役、母親役、観察者役に別れてロールプレイをしている場面。言葉がけのひとつひとつを大切に、思いやりのあるケアを目指したい、そんな気持ちで学習しています。 |
日本だけでなく世界の母子を支援します!
当院は地域の母子に専門的に携わる病院として地域での保健医療に力を尽くしています。そして、赤十字社の一員として、世界で苦しむ母子への苦痛の軽減も私たちの役目だと考えています。
日本赤十字社は世界中で様々な国際救援活動を行っています。2011年に勃発したシリア紛争以降は、ギリシャに流入する難民に対しての医療ニーズが高まる中、ギリシャ政府の要請をうけて、2016年より国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は国際編成チームを派遣し医療支援を開始しました。
難民キャンプ地では、衛生環境はあまり良くなく、多くの乳幼児、妊婦が支援を必要としています。当院スタッフもチームの一員として母子保健支援活動に従事しました。その他、当院は母子保健専門家として様々な赤十字の国際活動を支援しています。
【難民テントで新生児と母親を診察する様子】 |
【難民キャンプ地での人々の様子】 |